本田以前に、ゲームシステムを理解しておく必要がある。ここでは把握すべき最小限の数字、システムを抜記しておく。
●画面サイズ:384×224ドット(CPシステム2)。本田約6キャラ分。
●画面スピードはステージによって異なる。
【ガード硬直時間/のけぞり時間】
●ヒット/ガード硬直の時間長
ストIIでは地上技のガード硬直とのけぞりは同じ時間。小13F/中16F/大20F/必殺技20F。また、一部の必殺技、特殊技はのけぞり時間が個別に設定されている。例えば百烈張り手はヒット音こそ大だがのけぞりは小程度と思われる。
ジャンプ攻撃ののけぞりは、立ち状態では一律13F(※Sキャラはのけぞり時間+1F)。ガード硬直は小13F/中16F/大20F。必殺技も恐らく20Fと推測される(特にケンの空中竜巻)。
★しゃがみ食らい
ジャンプ攻撃をしゃがみ状態のときに食らうと、地上技と同様ののけぞり時間、すなわち小13F/中16F/大20F/必殺技20Fになる。このシステムによりしゃがみ食らい限定コンボが多数存在する。
【体力と根性値】
●全体力は144。
●体力ゲージは残り50%を切るとダメージが25%減、残り25%を切ると50%減、10%を切ると75%減となる。これを防御力と呼ぶ。
●ダメージ計算は現在の残り体力を基準に算出される。
●根性値=防御力を無視する確率。
●2ラウンド補正とは、1ラウンド先取された側の攻撃力がアップするもの。体感的に1割くらい多く減る。特に相手の残り体力が少ないときにすごく減る感じがする。
●キャンセル可能なのは技の発生から5F以内。またXSキャラは6F以内。→技の出の速さを測る指標になる。
●起き上がり後8Fは投げ無敵。ガード硬直・のけぞりは解けた瞬間から投げられ判定発生。
●投げでピヨった相手は投げられない。→大銀杏の後によく起こる。
【強制立ち食らい】
攻撃を食らうとしゃがみ状態でも強制的に立ち食らいモーションにさせられるもの。次の技をヒットさせやすくなるのが特徴。ケンの竜巻旋風脚、空中竜巻が代表的。百烈張り手も強制立ち食らいだが、特に役には立たない。
【リバサで出ないスパコン】
X基盤の場合、ケンの昇竜裂破、ダルシムのヨガインフェルノ、サガットのタイガージェノサイドはリバサでは出せない。コマンドが成立すると「直前に出した必殺技」に化ける。
ハイパーでは出るよう修正されているので要注意。特に重要なのはダルシムで、鬼無双初段ガード時の確反にインフェルノが出るのが脅威。
【必殺技のタメ時間】
ストIIのタメ必殺技は、一定の確率で必要なタメ時間が少なくて済む場合がある。本田の場合、頭突き、百貫、鬼無双とも1/2の確率で54Fのタメで出せる。つまり55Fタメれば毎回確実に出せる。詳しくはT.akibaさんのサイトを参照。
本田以前にストII、ストII以前に格ゲーの基礎知識を抑えておくと戦いの質を向上するのに佳い。
【ジャンプ攻撃から】
■正面・めくり2択
ジャンプ攻撃で正面ガード・めくりガードの2択をかける。本田ではハラ・J大K・中大百貫が相当。
■スカし下段
ジャンプ攻撃を出さずに着地、下段を出すことで上下ガードの2択をかける。どんなキャラでもできるが本田はジャンプが遅いので使わない。
無敵技が絡むと更に強力。
■裏回り投げ
ストIIはシステム上、相手を飛び越した後に地上側と着地側が同時に投げ入力を行うと、後ろに落ちた側が投げ勝つ。ただし有利なのは1Fだけ、しかも投げぬけがあるので大問題にはならない。
■安全跳び込み
起き上がりギリギリにジャンプ攻撃が当たるよう跳び込み、何もしなければ当たり、相手が無敵技を出していればガードになるタイミングでジャンプ攻撃を出す。
■空ジャンプ
前ジャンプから攻撃を出さないことで技をスカす。
【地上戦】
■投げ・打撃2択
格ゲージャンケンの基本中の基本。
■当て投げ・打撃2択
打撃を当てた後、再度の打撃と投げで2択をかける。打撃は下段だとさらに防ぎづらく強力。打撃は有利Fが長い技ほどいい。
当て投げの場合、相手の投げ間合い外から投げるのが強力。
当て投げは初代ストIIの「当て投げはガード側が反撃不可」というシステム上の問題のせいで長らく物議を醸してきた。画廊伝説2(たぶん。うろ覚え)などはガード側が20Fも投げられない等、よほどぼんやりしてないと投げられないシステムを採っている。
■永田投げ
攻撃を当てた後、一瞬待ったのち相手の投げ間合い外から投げる。相手は間合い外なので投げられず、投げ暴発技が出たところを投げられる。
■表裏2択
地上において、相手の着地に背後に回ったりフェイントで正面から攻めたりしてガード方向を迷わす攻め。本田ではさば折り後の前歩きが相当。
【さまざまな状況で】
■ヒット確認コンボ
小技等を刻み、ヒットしたのを確認して次の技を出す。
■仕込み入力
先にレバー入力だけしておき、必要に応じてボタンを押す。基本的にコマンドキャラのみ。
■自動2択
通常技と必殺技との2種類がある。
通常技の場合は投げと打撃の2択、本田では投げ間合いで→中Pを入れると、相手が投げられるときは俵投げが出て、相手がジャンプしていると遠中Pが出て撃墜する。
必殺技の場合、2種類以上のコマンドを入力し、都合のよい方が出るようにすること。多くの場合でコマンドが重複する。本田では大銀杏と頭突き、頭突きと百貫が相当。
■ディレイ
delay=遅らせる。攻撃のタイミングを遅らせることで、動こうとした相手にヒットさせたり、リバサ技の無敵時間を外して攻撃させられたりする。元は3D格ゲー用語とのこと。本田の場合、もともと動きが遅いのでディレイを仕掛けようとしても相手に先手を取られてしまうこと多し。
【起き攻め】
■起き上がり投げ・打撃2択
起き上がり時に
これはゲームシステムにより事情が大きく異なる。ヴァンパイアなどは起き上がり即投げられ判定発生なので非常に有効。
■ガード不能ジャンプ攻撃
ストIIでは発生1Fの技(空中竜巻)をめくりで出されると1/2の確率でガードできない。リュウケン豪鬼が相当。
また、一定時間あけないと立ちガードとしゃがみガードの切り替えが利かない。このため斬空波動を立ちガードしているとすぐに出された下段をガードできない。豪鬼のみ相当。
《択一攻撃考》
上記のような攻めを組み合わせて戦いが行われる。ジャンプ攻撃から始まると考えると、正面orめくり→下段or中段orスカし投げor無敵技or様子見→コンボor地上固めor再度ジャンプ→……といった複雑な駆け引きになる。ストIIはゲームスピードが比較的ゆっくりめでガード硬直が長く、打撃による突き放しの距離も大きい。なので
《足の速いキャラの投げを食らいやすいのは何故か》
春麗、バイソン、バルログ、フェイロンの歩き投げは食らいやすい。足の速いキャラは投げ間合いが狭いのが普通なので、打撃で止めたり投げ返せたりしそうなものである。なぜ投げられてしまいやすいのか。
ひとつは打撃のプレッシャーが強い事。百裂脚や烈空脚などで押され、固まりがちになったところのスキを突かれる。
もうひとつが、投げを意識するレンジの外から投げられること。プレイヤーには投げを無自覚に意識するレンジがある。春麗やバルログは投げ間合いは狭いが足は速い。本田が投げを意識する間合いの外から一瞬で投げ間合いに入ってくるため、心の準備ができておらず投げ返しの反応が間に合わない。本田が投げられてしまうのはこちらの比重が大きい。
逆に本田は投げ間合いが広いが歩きは遅い。このため、リュウケン戦では「この距離ならまだ投げられない」と感じる位置から、下中Pや大足の戻りにずずぃと踏み込んで投げるのが有効。
《本田は投げに弱い》
弾に対する跳び方は、A.見てから跳ぶ B.見ないで読みで跳ぶ C.先読み気味に跳ぶ の3つに分けられる。
A.見てから跳ぶ
相手が弾を撃ったのを確認してから跳ぶ。当然タイミングは遅くなるため、相手の対空が間に合いやすくなる。
リュウやサガットのように無敵対空がある場合は見てから跳んでも撃墜確定の場合が多い。しかし間合いによっては技を出さなければスカせたり、技を出すタイミングを早くすることによりコマンド入力中の相手を蹴ったり、遅らせることによってダメージの安い部分を食らい被害を軽減するなど、駆け引きに持ち込める状況もある。
ダルシムなど無敵対空がない相手の場合は相手の対空技とこちらのジャンプ攻撃とのジャンケンになる。
当然リュウには豊富な対空の選択肢があるが、間合い調整によっては昇竜をスカらせたり、間合いを見誤らせることで置き大足を潰せる。前に跳んだからといって必ず落とされる訳ではない事を認識して、敢えて前に跳ぶことで読み合いを発生させられる。
B.見ないで読みで跳ぶ
遠くからの波動拳を垂直避けした場合、再び波動拳を撃たれると見てから前に跳んでも間に合わない。相手が強気を貫けば一生垂直ジャンプしなくてはならなくなる。逆に跳んでいればジャンプ攻撃が間に合う。ここは完全な読み合いの状況であり、経験が問われる駆け引きの醍醐味でもある。
また、画面端に近い位置でトリカゴに押し込まれた場合、近距離では波動拳のスピードを見切ってから垂直避けするのが間に合わない。リュウとしては小→大や小→小など、跳びにくい組み合わせで避けさせまいとする。これも読みで跳ぶことで危地を脱する必要のある状況といえる。
C.先読み気味に跳ぶ
「先読み気味」という言葉は曖昧だが、要するに跳びに意識を持っておき、波動拳のモーションが見えた時点で前に跳ぶという事を指す。特にXケンの波動拳は見てからJ大Kが間に合う事が少なからずある。逆にSリュウにはまず無理。