■投げキャラ本田と打撃キャラ・本田
本田は打撃も削りも強いが、相手が何もしないとダメージが奪えない。個人的には本田は「投げキャラ」だと思っている。これは大銀杏があるためではなく、N~Xまで共通の認識。
昇竜のような大きいスキだけでなく、リュウなら大足の空振りや下中P連打の合間に踏み込んで投げる等、スキあらば厚かましい投げ(←自分はこの言葉が大好き)を仕掛けるセンス・意識があってはじめて相手も打撃を食らってくれる。逆に投げがないと本田の攻撃はひたすらガードしていればいい。足が遅いので百烈も大した削りにはならず、頭突きもジャブ系連打技で余裕で落ちる。投げようとしない本田は亀のように固まった相手に手出しができない。昔はそうして負けているのをよく見かけた。
■待ちと攻めの二面性
本田は待ちキャラと攻めキャラの二面性をもつ。そのどちらを重視するのかが個々別々の戦略となる。
地上ではリーチの長い通常技で接近を阻み、跳びは強力な無敵対空である小頭突きで落とし、密着されてもコマンド持続という大きな利点を備える大銀杏投げをもつ本田は、待ちキャラとして非常に強力。
反面、飛び道具をたない本田は弾を撃ってくる相手には否応なしに攻めざるを得ない。攻めに回れば突進力のある百烈と頭突きという強引なヨコ押しが可能。詰め寄ったらさば折りやめくりで一気に殺しきれる強みをもつ。
■攻守の二律背反
弾無しキャラの宿命として、飛び道具持ちには攻め込まなければいずれは削りで逆転される。特に回避能力の低い本田は遠くで弾を撃たれるだけで行動を制約される。
また、タメキャラゆえにこちらから近づく行動は横タメも下タメも自ら解くことになる。そしてX本田はごっつぁんチョップが自由に出せないなど、守れば弾持ちに好き砲台され、かといって攻めれば守りが解ける二律背反の調整になっている。この弱点を埋めるべく、先読み垂直ジャンプ対空や相打ち対空、地上での相打ちなど様々な小テクニックが存在するが、基本的な構造は変わらない。
■行くと決めたときは攻め切る
本田が当て投げに行く場合、反撃されたらそれまでよ、という状況が結構ある。
例えばDJへの起き攻めもリバサ小ソバットやマシンガンアッパーを出されると最低でもガード→確反なし。この場合リバサ読みでガードしても展開が好転しない。元よりチャンスの少ない相手にはリスクを承知で殺しに行く必要がある。
リバサコマンド無敵技で好きなタイミングで斬られ、危険な攻めに持ち込まれる相手(特にキャミィ・ホーク)もいる。こうした相手には常に攻め切る姿勢は得策でない。いつも攻め一択ではリバサを出されれば確実に食らう。リスクとリターンは精確に見極めたい。
■突進キャラ・本田
スーパー頭突きは突進技として最強といえる。ガードされても確反のない技は他にもある(ダブルニー、アクセルスピンナックル等)が、ガード後に相手と離れて五分の状態からスタートできるのは頭突き以外ない。強い反面、大きな弱点もつけられている。バックジャンプからフルコンボが入るのも頭突きだけ。バックジャンプして避けられれば致命傷だが、確実に当てられるときはどんどん出していい。
■削りキャラ・本田
X本田は突進する百烈という最強の削り技を備える。削り回数は中・大とも最大6回。必殺技の削りダメージはヒット比3/16なので、大攻撃のヒット以上のダメージを与えられる。また、スパコンと違い1発1発の威力が高いのでストII中最強の削り能力を誇る。立ち回りでも正面から3回くらいは普通に削れるため、活用しない手はない。
■ガラスの力士・本田
頭突きとごっつぁんという非常に強力な防御をもつ本田。しかし一度攻めを許すとなす術もなく負けてしまう脆さをもつ。
ひとつは、対空技の要であるごっつぁんチョップが近距離技であること。この大きな弱点をもたないS以前の本田を使うと、XS本田メインにキャラ換えしようかと思うほど。
また、タメ解除に弱いこと。めくられると横・下タメともに解除されてしまう。これはタメキャラの宿命といえる。特にキャミィには反撃する術もなく負けてしまう事もある。
さらに、くらい判定が横に大きい。本田にめくりを失敗する事はまずないと言える。このため、ブランカ、DJ等のめくりからのまとわりつきがキツい。
■全身凶器男・本田
本田は全身凶器。普通のパンチ・キックに加え、掌、手刀、腹、尻、ひざ、ひじ(J中P)、頭、そして腰まで攻撃に使う。スーパー頭突きは腰まで攻撃判定がある。これによりめくり頭突きや潜り込み対空頭突き(ジャンプしている相手の真下に潜り込んで腰部分を当てる出し方)が可能になる。自分が開発者だったら「頭突き」という名前に囚われて攻撃判定は頭の先端にしかつけなかったと思う。げに初期開発者の英断という他はない。